Guide

手取り3指標の読み方

手取りコンパスでは、額面年収や売上そのものではなく、手取り還元率・限界税率・手取りキープ率を並べて意思決定します。転職、昇給、副業、フリーランス独立で、どの数字をどの順番で見るかを整理します。

結論

3つの指標は、見る場面が違います。今の収入構造を見るなら手取り還元率、次の収入がどれだけ残るかを見るなら限界税率、 2つの選択肢の差を見るなら手取りキープ率を使います。

手取り還元率

78%

年収500万円のうち残る割合

限界税率

27.9%

次の10万円で差し引かれる割合

手取りキープ率

72.1%

額面差120万円のうち残る割合

年間手取り差

+86.5万円

生活に効く実増

3指標の定義

指標計算式このページの例使う場面
手取り還元率年間手取り ÷ 比較用収入年収500万円では約78%同じ額面年収、またはフリーランスの経費後収入で、実際に残る割合を見る
限界税率次に増える収入のうち、税・社保で消える割合年収500万円では約27.9%残業、副業、単価交渉、iDeCo検討で追加収入の残り方を見る
手取りキープ率手取り差 ÷ 額面差年収500万円から620万円では約72.1%転職・昇給で増えた額面のうち、生活に残る割合を見る

同じ年収アップでも、残り方は年収帯で変わる

年収500万円では、次に額面が10万円増えたときの手取り増は約7.2万円です。 年収900万円では同じ10万円でも、手取り増は約6.6万円に下がります。 年収帯が上がるほど、所得税・住民税・社会保険料の影響が大きくなるためです。

ケース額面・売上年間手取り手取り還元率限界税率読み方
会社員 年収500万円500万円390.1万円78%27.9%転職前の基準を置く
会社員 年収620万円620万円476.7万円76.9%27.9%オファー後の手取り差を見る
会社員 年収900万円900万円660.5万円73.4%34.3%高年収帯の追加収入の残り方を見る
フリーランス 売上800万円800万円456.4万円73.6%37.4%売上から経費180万円を引いた実入りで見る

フリーランスは売上だけで見ると大きく見えますが、経費、国民健康保険、国民年金、所得税、住民税を引いた後の実入りで比較します。 会社員年収とフリーランス売上をそのまま並べないことが重要です。

判断では、この順番で見る

  1. まず、現職の手取り還元率を見る。額面のうち、今どれだけ手元に残っているかを把握します。
  2. 次に、比較案の年間手取りと月あたり手取りを見る。生活費・貯蓄・固定費に効くのは手取り額です。
  3. 額面差がある場合は、手取りキープ率を見る。増えた年収が生活に残る割合を確認します。
  4. 副業、残業、単価交渉、iDeCoを検討する場合は、限界税率を見る。次の収入や控除の効き方を読むためです。
  5. 最後に、退職金、企業型DC、固定残業代、勤務時間、リモート可否など、数字に出ない条件を別枠で足します。

よくある読み間違い

額面差だけで決める

年収500万円から620万円の例では、額面差は120万円でも手取り差は約86.5万円です。

限界税率を平均税率と混同する

限界税率は収入全体への負担率ではなく、次に増える収入にかかる負担の目安です。

フリーランス売上を年収扱いする

売上から経費と自分で払う社会保険を引くため、会社員年収とは同じ意味ではありません。

次の一手

自分の条件で3指標を確認する

年収アップ後の手取りキープ率でオファーを比べる

市場価値診断や求人比較を見るときは、提示年収だけでなく、年間手取り差、手取りキープ率、勤務時間、退職金まで同じ表にして判断してください。

転職・市場価値診断サービスへの広告リンクを含みます。

市場価値とオファー条件を確認する

計算前提と関連ガイド