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住宅ローン控除と手取り

住宅ローン控除は、住宅ローンの年末残高などをもとに所得税から差し引く税額控除です。毎月の給与がその場で増える制度ではないため、年末調整・確定申告・転職や育休の年の手取りを分けて整理します。

結論

住宅ローン控除は、所得控除ではなく税額控除です。 所得税を計算した後に、住宅ローン等の年末残高等をもとにした控除額を差し引くため、生命保険料控除やiDeCoとは手取りへの見え方が違います。

年末残高3,000万円、年収600万円、東京都、扶養なし、40歳未満の例では、年末残高×0.7%の控除候補は21万円です。 このうち所得税から見た反映額は約18.6万円で、所得税だけでは見きれない候補額は約2.4万円です。

控除の種類

税額控除

所得税計算後に差し引く

控除候補

21万円

年末残高3,000万円 × 0.7%

所得税反映

18.6万円

年収600万円の概算

初年度

確定申告

2年目以後は年末調整可の場合あり

年末残高別の控除候補額

令和4年以降の住宅ローン控除では、年末残高等に0.7%をかけて控除額を計算する区分があります。 ただし、住宅の区分、居住年、借入限度額、控除期間、所得要件で上限が変わるため、下表は「年末残高×0.7%」だけを見た入口の目安です。

年末残高等0.7%の控除候補見るポイント
2,000万円14万円実際は住宅区分ごとの控除限度額と所得税額を確認
3,000万円21万円実際は住宅区分ごとの控除限度額と所得税額を確認
4,000万円28万円実際は住宅区分ごとの控除限度額と所得税額を確認
5,000万円35万円実際は住宅区分ごとの控除限度額と所得税額を確認

年収別に見る、所得税から引ける額

住宅ローン控除は税額控除なので、控除候補額が大きくても、その年の所得税額が小さいと所得税だけでは使い切れません。 下表は年末残高3,000万円、控除候補21万円を固定し、年収だけを変えた概算です。

額面年収住宅ローン控除前の手取り所得税住民税所得税からの反映額所得税だけでは見きれない候補反映後の年手取り目安
500万円390.1万円12万円24.5万円12万円9万円402.1万円
600万円462.3万円18.6万円31万円18.6万円2.4万円480.9万円
800万円594.3万円44.4万円45.6万円21万円0万円615.3万円
1,000万円726.2万円83万円64万円21万円0万円747.2万円

所得税だけでは引ききれない候補額がある場合でも、住民税側で一定額が控除される制度があります。 ただし上限や対象条件があるため、最終的な手取り見込みは年末調整書類、確定申告、自治体の住民税通知で確認してください。

初年度と2年目以後で手続きが違う

初年度

住宅ローン控除を受ける最初の年分は、給与所得者でも確定申告が必要です。 年末残高等証明書、計算明細書、登記事項や契約関係の書類を確認します。

2年目以後

給与所得者は、税務署から送られる申告書と金融機関等の年末残高等証明書を勤務先に提出して、年末調整で適用できる場合があります。

転職・育休・独立の年に見落としやすいこと

  • 転職で年収が上がると所得税額が増え、住宅ローン控除の使い切り方も変わることがあります。
  • 育休、休職、退職で所得税額が小さい年は、控除候補額を所得税だけでは使い切れない場合があります。
  • 住宅ローン控除は年末調整や確定申告で見えるため、毎月の給与明細だけで判断すると手取り差を見誤ります。
  • 会社員からフリーランスに変わる年は、年末調整がなくなるため、確定申告で住宅ローン控除を含めて整理します。
  • 住宅ローン、団信、火災保険、生命保険を同時に契約すると固定費が膨らみやすいため、控除額だけでなく返済後の月間キャッシュを見てください。

住宅購入前後のチェックリスト

  1. 居住開始年、住宅区分、床面積、所得要件、借入限度額、控除期間を確認する。
  2. 年末残高等証明書の金額から、控除候補額を計算する。
  3. 自分の所得税額と住民税額を見て、控除がどこまで反映されそうか分ける。
  4. 転職・育休・副業・独立がある年は、通常年の手取りと分けて試算する。
  5. 保険や返済条件は、控除額ではなく毎月の固定費と生活防衛資金で判断する。

次の一手

住宅ローン後は、保険と固定費をまとめて見直す

団信、生命保険、火災保険、医療保険が重なると、控除で戻る税額以上に固定費が増えることがあります。必要保障と毎月の支出を同じ表で確認してください。

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住宅購入後の転職は、手取りと住宅手当まで見る

転職オファーは額面年収だけでなく、住宅手当、リモート可否、通勤費、賞与、住宅ローン控除後の年手取りで比較すると判断しやすくなります。

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